大震災に見舞われた鳴き砂の浜は今も瓦礫に埋もれてますがちゃんと鳴くそうです。
粒が揃って石英がかなり多く含まれていないと鳴かないいそうですが津波に襲われたのにちゃんと残っているんですね。
文化審議会(西原鈴子会長)は20日、宮城県気仙沼市の鳴き砂の浜として知られる「十八鳴浜(くぐなりはま)及び九九鳴(くくな)き浜」など8件を天然記念物に指定するよう高木義明文部科学相に答申した。二つの浜は東日本大震災で津波に襲われ、がれきに埋もれたが、震災後も鳴くことが確認されている。また、富士山北麓(ろく)に点在する山梨県の「富士五湖」など4件を名勝に、7世紀後半の九州の防衛拠点とされる「阿志岐(あしき)山城跡」(福岡県筑紫野市)など4件を史跡に、それぞれ指定するよう答申した。近く指定が告示され、史跡が1685件、名勝が364件、天然記念物が993件となる。
十八鳴浜は気仙沼湾に浮かぶ大島に、九九鳴き浜は唐桑半島にある。鳴き浜の天然記念物は、天然記念物と名勝に指定されている京都府京丹後市の琴引浜に次ぎ2件目。富士五湖は山中湖が山中湖村に、河口湖、西湖、精進湖が富士河口湖町に、本栖湖が同町と身延町にある。
◇砂音、復興へのエール…震災耐えた十八鳴浜、九九鳴き浜
気仙沼市の離島、大島の「十八鳴浜」と、島の対岸にある「九九鳴き浜」。浜にはいまもがれきが残るが、砂浜が奏でる音は奪われなかった。かすかな砂音は、復興に向け少しずつ動き始めた町へのエールにも聞こえる。
蹴るように歩くと、「クッ、クッ」と鳴った。「ほら、今鳴いたでしょう」。島で暮らしながら観光客らに十八鳴浜を案内するボランティアガイド、小野寺しめ子さん(71)が足元を指さした。
十八鳴浜は南北約200メートル、東西約20メートル。たどり着くには高低差の大きい山道を歩くしかない。名称の由来は鳴く音を数字に例え「9+9」で「十八鳴」と呼ばれるようになったとされている。
だが、津波に襲われた浜辺は、漁具や木材などのがれきが散乱。小野寺さんが再び浜を歩いたのは5月上旬。「鳴き砂は気仙沼市のかけがえのない財産。市民みんなで守っていかないと」。震災で親類4人を亡くし、1人が行方不明のままの小野寺さんは、目を潤ませて誓った。
鳴き砂の浜の歩き方
裸足でこするように歩く。くすぐったい足裏に「キュッ、キュッ」と浜が鳴く。
京都府京丹後市網野町の琴引浜。全長1.8キロの砂浜は「鳴き砂の浜」として国の天然記念物・名勝に指定されている。
琴引浜鳴き砂文化館の松尾秀行館長は「鳴く条件は三つ。砂の表面が磨かれ、粒がそろい、そして砂に石英が50パーセント以上含まれていること。砂が一斉に振動を起こす共振現象で鳴くのです」と話す。わずかな付着物があっても鳴かなくなるため、地元では漂着ごみの清掃を続けている。
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