昔ウチにも夜虫を追いかけてフクロウが入ってきたことがあったな。明るすぎて飛べなくなって困ってた。捕まえちゃえばよかった。フクロウ欲しいな。
天井裏に今年もやって来た-。福知山市山野口の高橋幹夫さん(77)宅で、フクロウのひな1羽がかえり、スクスク育っている。高橋さんの家族は巣立ちの日を心待ちにしている。
高橋さん宅は、今でこそトタンをかぶせているが、昔ながらのかやぶきの家。数年前からフクロウが来ては営巣し、ひながかえり、山へ戻っていく。
今年も3月下旬ごろから、オスとメスが協力し合って巣作りしていることに家族の人が気づき、「今年も来てくれた」と喜んでいた。そのうちひなの鳴き声が響き、高橋さんは「ほっとした」と言う。ふわふわの毛に覆われたひなは今、黒い梁に止まっている。
高橋さんは「1年だけ来なかったときがあり、寂しかったです。毎年のように来ているので、家族の一員みたい」と相好を崩し、「もうすぐ、上がりかまちに降りてきて羽をばたつかせて飛ぶ練習をするんです。そうしたら、(山へ帰るように)玄関先の松の木に移してやります」と話している。
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